こんばんは、ヤギ仙人です🐐。最近、トランプ大統領がFRBのパウエル議長に「金利を下げろ」と要求するニュースをよく目にします。実はコレ、金利を下げると株価が上がるから。自分が関税政策で下落させた株価を金利を下げることで回復させようとしているんです。今回のテーマは「金利と株価の関係」。基本に返って「なぜ金利が下がると株価が上がるのか?」を理解しておきましょう。
金利と株価は逆相関の関係
まず覚えておくべきなのは「金利と株価は逆相関の関係である」ということです。イラストにするとこんな感じです。

なぜそうなるのか? 企業と投資家の立場で考えてみましょう。
・金利が下がるとお金が借りやすくなり、事業を拡大できる
・事業の拡大で売上・利益が増え、業績が向上しやすくなる
・金利が下がると銀行預金の利子が減る
・より高いリターンを求めて資金を株式に振り向ける
・金利が上がるとお金が借りにくくなり、事業が拡大できない
・事業が拡大できないと売上・利益が減り、業績が低下する
・金利が上がると銀行預金の利子が増える
・高いリスクを取る必要がなくなり、資金を株式に回さなくなる
こう考えるととてもわかりやすいですよね。ただコレ、確率的にそうなりやすいというだけで、そうならない場合もあるので注意が必要です。では、その金利自体はどんな要因で変動するのでしょうか。
金利が変動する3つの要因
覚えておきたいのは、中央銀行が操作できるのは短期金利だけで株価に影響を与える長期金利は市場のメカニズムで決まる、ということ。その主な要因は以下の3つです。どれも「需要と供給のバランス」がポイントになります。
「景気が上がれば金利は上がり、景気が下がれば金利は下がる」
景気が上がると消費が活発になり、企業も設備投資を増やしてそれに対応しようとします。そうなるとお金を借りたい企業が増えるため、金利の上昇につながります。
逆に景気が下がると消費が低迷し、企業も設備投資を抑制します。そうなるとお金を借りたい企業が減るため、需給バランス的に金利が下がりやすくなります。
「物価が上がれば金利は上がり、物価が下がれば金利は下がる」
物価が上昇傾向にあると、消費者は上がる前に買おうとしてお金を使います。資金需要が増加してお金を借りたい人が増えると金利は上昇しやすくなります。
逆に物価が下落傾向にあると、消費者は待った方が得なのでお金を使わなくなります。資金需要が減少してお金を借りたい人が減ると金利は下がりやすくなります。
「円安になると金利が上がり、円高になると金利は下がる」
円安ドル高の傾向になるとドル建ての金融資産を買う人が増えます。日本国内に出回る円が減ると奪い合いになり、金利が上がりやすくなります。
逆に円高ドル安の傾向になるとドル建ての資産を売って円に戻す動きが強まります。日本国内に出回る円が増えるため、金利は下がりやすくなります。
金利と株価の関係については、セオリーを丸暗記するだけでなく仕組みまで理解すると経済の動きを肌で感じることが出来ます。そういう肌感覚は投資の意思決定に必ずよい影響をもたらすものです。少しずつでも経済の仕組みを理解して行きましょう。ではまた!
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