こんばんは、ヤギ仙人です🐐。有価証券の代表といえば株式と債券ですが、最近は債券の影が薄いですね。投資のセミナーのテーマとしても、設定されることが少なくなって来ました。はたして債券投資はする必要があるのか? 再検討してみました。
昔は投資の人気を二分した債券投資だが•••
株式と債券はペーパーアセット、いわゆる有価証券の代表で昔から並列で論じられることが多い投資対象でした。「4%ルール」でお馴染みのトリニティ・スタディも、シミュレーションの前提となる資産のポートフォリオは「株式50:債券50」の配分比率でした。
債券は株式に比べて値動きがマイルドなことから、ポートフォリオの「緩衝材」として使われてきました。米国では、年齢とともに債券の比率を上げることが賢い投資法として推奨されていた時期もありました。30歳なら30%、40歳なら40%、80歳なら80%といった具合です。
債券の金融資産としての特徴を他の資産と比べると以下のようになります。

株式に比べると値動きは穏やかでリスクは高くありませんが、その分リターンも低い傾向にあります。債券の種類にもよりますが、預貯金よりは高い利息が期待できます。
どんな種類と投資方法があるのか?
債券には様々な種類がありますが、発行体や発行場所によって以下の4つに大別されます。
- 公 共 債 国債、地方債、政府保証債など
- 民 間 債 企業が発行する社債、転換社債など
- 国内債券 日本の機関が発行し、円建てで取引される債券
- 外国債券 通貨、発行場所のどちらかが外国である債券
この4つの分類の下にさらに様々な分類がありますが、覚える必要はありません(笑)。商品としてはこれらの債券が、債券そのものを取引する「生債券」、「投資信託」、「ETF(上場投資信託)」などで取引されることになります。
筆者もこれまで、国内債券の投資信託、先進国債券の投資信託、米国債券ETFなどに投資をしてきましたが、メリットがはっきりせず「何のために持ってるんだっけ?」と位置付けが不明になることが多い状態でした。
債券投資に取り組む意義はあるのか?

実は今週紹介した投資の名著「敗者のゲーム」の著者チャールズ・エリス氏は、債券投資に否定的で本人も債券を一切保有していません。彼が推奨する「運用基本方針に沿って長期で投資する方法」を取れば、債券投資などやらずに株式に投資した方が高いリターンを得られると考えているようです。
「ミスター・マーケットに振り回されないためには、これまでの株式市場の動きを学び、今後も同じような動きになるだろうと理解することだ。そうすれば、市場が私たちに人間的な過剰反応を起こさせようとしても、しっかり備えることができる。多くの人にとって、債券を持つことは、過剰な心配を軽減するためのコストでしかない。」(「敗者のゲーム[原著第8版]」より)
全般的に利回りが低く、インフレに弱いことがこのような判断につながっているようです。
筆者も債券投資に取り組む意義はあまりないと感じていますが、エリス氏よりはややポジティブです。
- 投資初期の資産形成期には債券は保有する必要なし
- 資産形成後の分散投資先として10%程度までならあり
資産形成期はインデックス投資による長期運用が基本と考えていますので、100%株式で問題ありません。資産形成後は分散投資で資産を守ることになりますので、その際の分散投資先として10%程度までなら問題ないのではないかと思います。
ちなみに、金利が下がると債券価格は上がりますので、現在利下げの最中である米国の債券はキャピタルゲインを狙うには良いタイミングであると言えます。ただし、株式ほど急激な上昇は見込めません。
今回は「債券投資をする意義」について検討しました。ご意見ありましたらコメント欄でお願いします。ではまた!
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