こんばんは、ヤギ仙人です🐐。実は投資で一番大事なことは「ポートフォリオを構築すること」です。投資の初心者はこの部分が理解できていない方が多いように感じます。そこで今回は、なぜポートフォリオを構築することが大事なのかを説明します。
ポートフォリオこそ投資で最も大事な要素
ポートフォリオを構築することが大事である理由は、投資の目標が「その時その時の目的に合ったポートフォリオを作ること」だからです。これが投資家の一番大きな仕事であると言っても過言ではありません。
そうは言っても、スンナリと理解するのは難しいと思います。こんなケースで説明しましょう。
<ケース1>
・20代でNISAを始めた投資初心者。現在、オルカンとS&P500の投資信託に月に1万円ずつ積立投資を行なっている。

このケースをポートフォリオにすると左のようになります。シンプル過ぎてポートフォリオとも言えないほどです。でも、これは「リスクを抑えて、極力資産を増やす」という目的に合致したポートフォリオなのです。
本来、ポートフォリオは「投資の結果できてしまうもの」ではなく「投資の目的に合わせて意図して作るもの」なのです。ただ、投資初心者はインデックス投資などの「投資手法」に気を取られてポートフォリオに目が行きません。ある程度まではそれで問題ないのですが、資産が2000万円を超える頃からはポートフォリオを意識しないと資産が守れなくなります。
ベテラン投資家のポートフォリオに学ぶ
では、ベテランの投資家はどんなポートフォリオで運用しているのでしょうか? 筆者の知人の投資歴30年弱の個人投資家のポートフォリオを見てみましょう。
<ケース2>
・現在59歳の会社員。有価証券6割、不動産3割、金1割で合計2億円弱の資産があり、定年後は仕事をしない予定。

彼は現在59歳で、仕事は60歳で引退し再雇用は求めないとのこと。そのため有価証券は配当重視で運用しています。左のグラフは、それを反映して「資産を守りつつ、配当・分配金を得る」という目的に合ったポートフォリオになっています。
この知人も途中まではインデックス投資中心に運用していましたが、老後のことを考えて40代後半から徐々に高配当株投資にシフト。以前住んでいたマンションを売らずに賃貸に出すなど地道に行なっていた不動産投資も強化して、50代で現在のポートフォリオに辿り着いたそうです。
つまり、このポートフォリオは彼が目的に合わせて作り上げたポートフォリオであるということなのです。
裏付けは「現代ポートフォリオ理論」
実は、このベテラン投資家のポートフォリオには理論的裏付けがあります。それが「現代ポートフォリオ理論」です。

現代ポートフォリオ理論は、米国の経済学者ハリー・マーコウィッツが1952年に発表した論文を端緒として研究が進められた理論で、彼はこの功績により1990年にノーベル経済学賞を受賞しました。
学術的な説明は置いておいて、端的にお伝えすると以下のような主旨になります。
投資先を複数に分散することで、高いリターンを保ちながら、リスクを低下させることが出来る。
上記のベテラン投資家のポートフォリオは、複数の資産クラスに分散されているため、リターンを求めながらもリスクを低下させることが出来るということです。

これを船にたとえると、<ケース1>の「20代でNISAを始めた投資初心者」のポートフォリオが株式だけに頼った「1本マストの小型ヨット」だとすると、ベテラン投資家のポートフォリオは「複数マストの大型帆船」。どんな風向きでも前に進むことができ、海が荒れても沈没の心配はありません。
私たち投資家の最終目標は、自分なりに工夫した「複数マストの大型帆船」を時間をかけて作ることです。長年の経験で構築したポートフォリオは、文字通り「一生ものの財産」となるでしょう。
今回はポートフォリオを構築することの重要性について説明しました。ではまた!
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