こんばんは、ヤギ仙人です🐐。投資は随分前から「やったら得をするもの」から「やらないと損をするもの」に変わりました。これにはどんな背景があるのでしょうか? 今回は「いま投資をするべき理由」について説明します。
ついに日本もインフレが定着する時代に
その理由はズバリ「お金の価値が下がり続けているから」です。
皆さんは8月の日経新聞のこの記事をご覧になりましたでしょうか?
<日経> 3%インフレ8カ月連続(8月23日)
長年、デフレに苦しんでいた日本も、コロナ禍の最中である2021年後半から物価が上がり始め、昨年の12月から今年の7月まで8か月連続で3%台のインフレを記録しました。

直近に発表された8月のインフレ率は2.7%に下がったものの、引き続き高い水準が続いており、生鮮食品を除く総合指数は48か月連続の物価上昇となりました。いまや日本にもインフレが定着したのです。
インフレがどういうことか感覚的に理解するために野菜の値段で考えてみましょう。

トマトの値段が不作により年々上がり続けたとします。500円で買い物をするとして、最初は1つ100円で5個買えていたのが、2年後に1つ500円になると1個しか買うことが出来なくなります。「買えるものが減る」ということは、イコール「お金の価値が減る」ということ。つまり、インフレが定着している時に現金で持っていることは「ジリ貧への一本道」なのです。
では、このインフレ いつまで続くのでしょうか?
残念ながらインフレは恒常化の流れ
そのためにはインフレが起こる理由について考えなければなりません。ちょっと考えればわかることですが、インフレは世の中に出回るお金の量が増えることで起こりやすくなります。

こちらはジェレミー・シーゲル著「株式投資 第6版」からのグラフです。1830年から2020年までの長期にわたるデータで、米国の消費者物価指数がマネーサプライ(市中に出回るお金の量)と密接な関係にあることを解き明かしています。
注目すべきは1970年代以降、マネーサプライの勾配が急になっていること。これは1971年8月の金とドルの交換停止(金兌換停止)によるもの。それまでドルは額面通りの金と交換できる仕組みでしたが、それをストップしたのです。これにより金本位制は廃止されました。
1970年代以降、主要各国の通貨は中央銀行が経済状況や政策目標に合わせて発行する形になりました(管理通貨制度)。ただ、そうなるとどうしても発行量が増える傾向にあります。

これは2007年以降の主要各国のマネタリーベース(中央銀行が世の中に直接供給したお金の量)のグラフです。最近だけでもこれだけ上昇傾向にあるワケですから、インフレは世界中で恒常的に続いていく、と考えるのが普通ではないかと思います。
インフレ対策を怠ると資産はジリ貧に
そういう状況でインフレ対策をしないと、現金の資産価値はどんどん目減りすることになります。では、インフレに強い資産とは何か? それは、不動産、金、株式です。資産運用の話題になると、この3つが必ず登場するのにはこんな理由があったのです。ちなみに、この3つの資産への投資を比較すると以下のようになります。
不動産 | 金 | 株式 | |
---|---|---|---|
収入の種類 | インカムゲイン キャピタルゲイン | キャピタルゲイン | キャピタルゲイン インカムゲイン |
難易度 | ▲ | △ | ⚪︎ |
投資元本 | 大 | 中 | 小 |
難易度、投資元本の大きさで考えると、実は株式投資が最も初心者でも始めやすく、右から順に難しくなって行きます。最近のNISAの拡充やインデックス投資の普及を考えると、株式投資はさらに初心者がエントリーしやすくなりました。ただ、投資は分散が大事ですから、可能であれば3つ全部やることで総合的にインフレヘッジすべきではないかと思います。
以上が筆者が考える「いま投資をするべき理由」です。
今回は「いま投資をするべき理由」について説明しました。意外とこういう基本は忘れがちですので、またこういう話題がありましたら取り上げたいと思います。ではまた!
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