皆さん、こんばんは。ヤギ仙人です。今回は老後資金5,000万円の作り方について考えていきます。老後にいくら必要かについては様々な考え方がありますが、インデックス投資のインパクトを理解してもらうために、今回はごく一般的なサラリーマンの家庭を基準に5,000万円の作り方をシミュレーションしてみたいと思います。
まず、前提となる勤続年数について決めて行きます。通常、22歳で就職すると60歳定年制の会社で38年、65歳定年制の会社で43年働くことになります。大学院に行く場合や留学のための休職期間を考慮して、便宜上 勤続年数は35年で計算することにします。
メインディッシュはNISA口座
老後資金を作る構成要素は、①NISA口座、②確定拠出年金、③退職金です。中でもNISA口座は投資のベースとなるメインディッシュのような投資口です。5,000万円の老後資金を作るには、NISA口座で毎月3万円の積立投資を行う必要があります。以下のようなイメージです。
・投資対象は各種インデックスファンド
・内訳は、つみたて投資枠1万円、成長投資枠2万円
・つみたて投資枠は低リスク、成長投資枠はミドルリスクの商品を選択
過去30年の平均利回りが、全世界株式で8.7%、先進国株式で10.8%、米国株式で12.0%ですが、安全をみて平均利回りを5%で試算すると以下のような結果になります。
確定拠出年金はサイドディッシュ
確定拠出年金は言わばサイドディッシュです。現在、企業型確定拠出年金は上場企業の50%弱に導入されており、個人事業主やフリーランスの方は個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入することができます。企業型確定拠出年金は月ごとの拠出金の上限が定められており、55,000円と27,500円です。この内、上限が27,500円の企業の拠出金の平均は月5,779円です(「企業年金連合会」調べ)。月ごとの拠出金を6,000円、拠出期間を35年、平均利回り5%として試算すると以下になります。
退職金はデザートとして
退職金は食事終わりのデザートです。大学卒で定年まで勤めた場合の退職金は大企業で平均2,230万4,000円、中小企業で平均1,091万8,000円です(「厚生労働省」「東京都産業労働局」調べ)。今回はごく一般的な家庭という前提ですので低い数値を採用します。試算した①NASA口座、②確定拠出年金、③退職金を合計すると以下の金額になります。
あくまで一定の仮定の下での試算ですが、老後資金5,000万円を作るイメージをご理解いただけたかと思います。あとは皆さんの置かれた状況に応じて適宜カスタマイズするだけです。今回は平均利回りを5%で試算していますが、かなり控えめな設定かと思います。従って、平均利回りが6%、7%という結果になれば上ブレが期待できます。
次回は老後資金1億円の作り方についてシミュレーションしてみたいと思います。興味がありましたらお立ち寄り下さい。ではまた!
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