こんばんは、ヤギ仙人です。このところ日米とも株価は一進一退といった感じですが、そんな時こそ注目したいのが高配当株投資です。実はNISAは配当金も非課税になるため、成長投資枠で高配当株を買っている方が意外と多いのです。やはり定期的に現金収入があるのは何物にも代えがたい魅力があるようです。今回はそんな高配当株投資の基本を説明します。
高配当株投資とはどんな投資なのか?
高配当株投資とは、配当利回りの高い株式等を購入し株式自体の価格の上昇よりも定期的に支払われる配当を目的にした投資手法です。そのため、高配当株投資には以下の特徴があります。
高配当株投資の一番の特徴は、定期的に安定した収入が得られることです。株式の場合、通常は中間配当と期末配当の年2回の配当があります。決算期は会社によって異なるので決算期の異なる会社の株式を買うことで、配当の時期をずらすことが出来ます。配当をおこづかい感覚で使いたい人や家計の足しにしたい人に適した投資手法です。

その一方で、配当の元となる資産としての株式の成長はそれほどでもありません。これは成長期から成熟期を迎え、高い成長を望めなくなった企業が株主への還元として配当利回りを高くしているからです。その点を理解した上で、株価は「下がらなければ良し」ぐらいのつもりで高配当株投資に取り組みましょう。

ここまでの説明で気づいた方もいると思いますが、高配当株投資はリタイア後の投資手法として最適です。投資の世界では、「4%ルール」といって毎年資産運用額の4%を取り崩すようにすれば資産を減らさずに生活することが出来るという考え方がありますが現実的ではありません。なぜなら人間には損失を回避する性質があるからです。

資産を取り崩すことは損失と捉えられるので心理的抵抗が伴います。その点、高配当株投資は投資元本を棄損するワケではありませんので気持ち的にずっと楽です。しかも、目標とする利回りを4%に設定すれば4%ルールと同じ効果が得られます。
高配当株投資の始め方
① 投資金額を決める

まず投資金額を決めましょう。筆者が薦める投資法では、コア・サテライト戦略(左図)を採用しています。ひとまずコアであるインデックス投資で投資資金を2,000万円まで増やし、その1割である200万円で高配当株投資を始めるのが安全だと思います。
もちろん、投資の開始時から高配当株投資を行うことも出来ますが先述の通り株式の価格はそれほど上がりません。むしろ下がる場合も多いのです。まずはインデックス投資で市場全体の成長を享受してから高配当株投資に取り組むことでリスクを減らすことが出来ます。
② 投資対象を選ぶ
次に投資対象を決めます。ポイントは①配当利回りが高いこと、②高配当を継続する力があること になります。というのは、業績が悪化して配当が減ると株価が下がって元も子もなくなってしまうからです。高配当株の銘柄選びは興味深いテーマですので別の機会できちんと説明したいと思います。
実は個別株だけのポートフォリオで安定した配当利回りを実現するのは大変難しいのです。そんな時に便利なのが高配当株ETF(上場投資信託)です。筆者のおススメは以下の2銘柄です。

これらをベースにしてお好みの高配当株をトッピングすれば、比較的簡単に目標とする配当利回りを達成することが出来ます。
③ 購入する
購入に当たってのポイントは以下の3点です。
☞最初は3銘柄までにする
最初は投資資金も限られているので購入する株式は3銘柄までにしましょう。上記のETFをベースにするなら残りは2銘柄です。この程度であれば持ち株の管理も難しくありません。銘柄数を増やすのは慣れて来てからにしましょう。
☞市場が低迷している時に買う
購入するのは市場が低迷している時にしましょう。良い株がボーナス価格で手に入ることがあります。こう考えると市場低迷時にも明るい気分になれるというメリットもあります。
☞なるべく複数回に分けて買う
買う時はなるべく複数回に分けて買いましょう。一度に買ってしまうと、その後に株価が下がった時に対応できません。何回に分けるかは人それぞれですが、とりあえず3回を基準にしましょう。
今回は「高配当株投資の基本」を説明しました。高配当株投資は細かいノウハウがありますので、また機会を改めて説明させていただきたいと思います。ではまた!