こんばんは、ヤギ仙人です。前回のブログで「高配当株投資の基本」を説明しました。その中で高配当株の選び方については興味深いテーマなので別の機会にお伝えすることを予告していました。そこで今回のブログでは、「失敗しない高配当株の選び方」をお送りします。
高配当株の「いけす」を作る
まずは高配当株の「いけす」を作りましょう。「いけす」とは、候補となる高配当株の動きをウォッチするためのリストのことです。今回はYahooファイナンスを使ったいけすの作り方をご紹介します。まずは最新の配当利回りを確認しましょう。
Yahoo!JAPAN
ファイナンス
株式
株式ランキング
配当利回り(会社予想)

そうすると左のような配当利回りの高い順のランキングが表示されます。これには、J-REITや建設業などの業種として配当利回りを高く設定している銘柄が含まれますので、この中から比較的業績が好調で自分が気になる銘柄をピックアップして下さい。
ピックアップした銘柄をYahooファイナンスのポートフォリオ機能を使ってまとめます。新聞や雑誌で見た気になる高配当株もどんどん放り込みましょう。その上で配当利回りの高い順に並べると以下のようなリストが完成します。

全体で20~30銘柄もあれば十分です。配当利回りは日々の株価によって変化しますので、季節ごとにランキングを並べ直して下さい。業績が悪化した銘柄を取り除いたり、新たに気になる銘柄を加えるのはご自由に。これであなただけの高配当株リストの出来上がりです。これが高配当株を選ぶ際の母集団になります。
高配当株を選ぶ
まず目標利回りを設定しましょう。思いつくままに気にいった高配当株を買うだけでは安定した配当収入を得ることが出来ません。3%~5%に設定するのが妥当ですが、高ければ当然リスクが伴います。ここでは仮に4%を目標として設定します。
前回のブログでも説明したように、最初は以下のような高配当ETFをベースにした方がリスクを軽減することが出来ます。この2つは共に利回りが3%台ですので、トッピングする個別株の配当利回りは4%以上で選ぶことになります。

先程の高配当株リストの中から個別株を選びます。個別株を選ぶポイントは以下になります。
① 配当利回り
② 配当の推移
③ 経営の安定性
④ 業種の分散
①の配当利回りは説明は要りませんね。②配当の推移、③経営の安定性については細かく見る方法もありますが、ここでは簡単な方法を1つ。先程「高配当株リストのランキングを季節ごとに並べ直して下さい」と言いましたが、要するに常に15位以内に入る会社は②③をクリアしています。これでチェックしてから細かく調べることで手間を省くことが出来ます。
④の業種の分散とは、ひと言でいうと景気敏感株を入れすぎないということです。景気敏感株とは、景気動向によって業績や株価が大きく変動する銘柄のこと。業種で言うと、化学、非鉄、鉄鋼、半導体、機械、商社、海運、銀行、証券などです。これが多すぎると配当の前に持ち株の時価が不安定になります。
日本株以外の候補
J-REIT(ジェイリート)とは、日本の不動産投資信託のこと。証券取引所に上場していて、株式のように市場で売買することが出来ます。米国株の好調により、しばらく注目されずに値を下げていましたが、分配金利回りが6%台のものが出てくることで再び注目され始めています。
米国株式市場は、実は高配当ETFが充実していることでも有名です。通常の高配当株を扱うETFの他にも、株式とオプションを組み合わせたカバードコールETFも存在し、中には11%台の高い分配金利回りを誇るものもあります。取り組む場合には税制の違いを理解する必要があります。
J-REITと米国高配当ETFはそれぞれ特性を理解して取り組む必要がありますので、まずは日本の高配当株でやり方をつかんでから取り組むのが良いと思います。この2つはともに魅力のある投資先ですので、別途説明したいと思います。ではまた!