毎月分配型投信の活況が示すものとは?

 こんばんは、ヤギ仙人です🐐。先日の日経新聞電子版で気になるニュースを見かけました。それは、このところ毎月分配型投資信託への資金流入が増加しているというもの。これがどんなニーズを表しているのか?調べてみました。

毎月分配型投信への資金流入、1兆円を超える

 記事によると、毎月分配型投信の2025年1年間の資金流入額は9年ぶりに1兆円の大台を超えたそうです。保有者の層は70代が4割で最多でしたが、それに次いで多かったのが20代で3割に達している模様。毎月分配型投信は現状NISAの対象外で、それにも関わらずこれだけの資金を集めているいるため、金融庁や金融機関でも調査を進めている、とのこと。

 70代の高齢層が毎月分配型投信を買いたがる理由はある程度わかりますが、20代が購入する理由がイマイチ理解できません。どうもインフレの進行に給与の上昇が追いついておらず、実質的な生活費が減ってしまっていることが潜在的な理由のようです。

 記事の元データとなった投資信託協会が今年3月にまとめた「2025年(令和7年)投資信託に関するアンケート調査」をよく読むと、70代と20代が毎月分配型投信を購入する理由がもう少し浮き彫りになってきます。

毎月分配型投信を買う理由

・70代 → 金融資産を取り崩すのが怖く、月給のように固定の収入が欲しい

・20代 → 投資の仕組みを理解しておらず、目先の生活費の確保に走っている

 どちらもニーズとしては理解できますが、それぞれに問題を孕んでいる気がします。

70代と20代、それぞれの問題点

 では、どんな問題を孕んでいるのでしょうか?それぞれの年代で問題点を洗い出してみましょう。

🔹 70代の問題点

 それは現在販売されている毎月分配型投信の質が低いことです。例えば、本文中にも登場するインベスコの「世界厳選株式オープン」は販売手数料が最大3.3%、信託報酬が年1.9%です。また、元本を取り崩して配当や分配金に回す「タコ足配当」の投資信託も存在します。

 配当や分配金が欲しいなら高配当株投資を地道に行わなければなりません。その手間を惜しんで毎月配当型投信を購入すると業者の手数料稼ぎに利用されるだけです。

🔹 20代の問題点

 20代に関しては投信の商品性以前の問題です。本来、投資を始めて間もない内は”投資の複利効果”を使って金融資産を増やすべき時期です。それを理解せずに目先の生活費の確保に走ることは、イソップ寓話「アリとキリギリス」のキリギリスと同じ行動です。

 これでは20年後、30年後に金融資産が不足する状態になりかねません。まずは投資についてきちんと学び、20代にしなければならない投資行動を取るべきだと思います。


 実は毎月分配型投信については、過去に金融庁がNISAの投資対象に加えることを具体的に検討した時期がありましたが実現しませんでした。ただ、定期的な収入に対してのニーズがあることは確かなので、どうすれば上記の問題点を解決しながらNISAに反映できるか、解決策を検討しました。

定期的にお金が欲しい問題の解決策

 筆者が考えた解決策は以下になります。

解決策
  • 低コストの高配当株投信・ETFを新たに開発する
  • 米カバードコールETFを選択的に投資対象に加える

低コストの高配当株投信・ETFを新たに開発する

 現在、日本には高配当株を対象とした信託報酬の低い投信やETFが存在しません(最低でも0.28%)。米国の高配当ETFは信託報酬がVYM0.06%、SPYD0.07%、HDV0.08%と低コスト揃いです。金融庁がコストや運用方法などの仕様を提示し、クリアしたものはNISAの対象商品とする等の方法で、運用会社と連携して新たな商品を開発してみる手はあると思います。

米カバード・コールETFを選択的に投資対象に加える

 米国には毎月分配型で分配金利回りが10%前後のカバードコールETFが複数存在します。現在は元本が棄損しやすい問題がありNISAの対象外ですが、元本の増加に配慮したETFを選別してNISAの投資対象に加える方法を検討すべきです。具体的にはJEPI、JEPQ辺りが適切だと思います。解決策としてはこれが一番の早道です。

 新たに開発する高配当投信・ETFとカバードコールETFは、どちらも投資枠は「成長投資枠」のみにすべきです。NISAの基本はあくまで積立投資。変化球は「成長投資枠」に集中させるのが良いと思います。

 その上で気をつける点べきとして、70代は毎月分配にこだわりすぎないこと。年間を通して安定した配当・分配金を求めた方が健全な投資ができます。20代は、まず「つみたて投資枠」でインデックス投資を行い、プラスアルファで「成長投資枠」で高配当株投資を行うようにすること。こうすれば将来の資産が不足する事態が避けられます。


 今回は毎月分配型投信の活況が示すものが何なのかを調べてみました。ではまた!

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