こんばんは、ヤギ仙人です🐐。先日、実物資産投資の勉強会で大変興味深い会社の人とお会いしました。寄付をしたい人と寄付を受けたい人をつなぐ会社です。今回は日本で寄付が普及しない現状と投資と寄付の関係について考えてみたいと思います。
寄付や社会貢献には様々な形があっていい
その会社とは「フィランソロピー・アドバイザーズ株式会社」です。
「フィランソロピー」とは、「人間愛」や「博愛」の精神に基づく社会貢献活動や慈善活動のこと。この会社は、お金を出す人の視点に立ってその人の価値観を反映させた納得できる社会貢献を実現するのがお仕事です。「社会貢献」と言うからには、お金を出すだけにとどまりません。協力する人の好みに応じて、単なる寄付から実際に一緒に活動する形まで様々な方法を提案するそうです。
筆者はこの会社、「寄付のソムリエ」だなあと思いました。ワインのソムリエのように、お客さんの好みに合わせて様々な寄付の形を提案する。何をするにしても自分の色や好みを反映させたい、という今の日本の気分にとてもマッチした会社だと感じました。

代表は小柴さんと藤田さんという二人の女性です。二人とも日本最大級の社会貢献団体である日本財団出身で寄付をする側にいた方です。筆者がお話ししたのは藤田さんの方で、日本財団の前は外資系金融に勤めていたそうです。「給料は下がったけれども、とてもやりがいのある仕事」と話していました。
寄付先進国アメリカのトップランナーは強者揃い
とはいえ、日本の寄付の現状は寄付の先進国である米国と比べると薄ら寒いものがあります。

日本ファンドレイジング協会がまとめた「寄付白書2021」によると、2020年1年間での個人寄付額は日本が1兆2126億円だったのに対し、米国は34兆円5948億円(3241億ドル)と28.5倍。米国のGDPが日本の4倍強であることを差し引いても明白な差が存在します。
米国側に株式の新規上場によるIPO長者が多いことや「持てる者が持たざる者に分け与える」という文化・宗教観が根付いていることがその理由として考えられます。そして、米国の寄付額トップ5を見ると、その華やかな顔ぶれに圧倒されます。
| 氏 名 | 累計寄付額 | 人物像 | |
|---|---|---|---|
| 1位 | ウォーレン・バフェット![]() | 683億ドル (10兆7231億円) | 世界三大投資家のうちの1人 |
| 2位 | ビル・ゲイツ元夫妻![]() | 526億ドル (8兆2582億円) | Microsoft創業者。すでに離婚 |
| 3位 | マッケンジー・スコット![]() | 264億ドル (4兆1448億円) | Amazon創業者ジェフ・ベゾス元妻 |
| 4位 | マイケル・ブルームバーグ![]() | 254億ドル (3兆9878億円) | Bloomberg創業者。元NY市長 |
| 5位 | ジョージ・ソロス![]() | 240億ドル (3兆7680億円) | 世界三大投資家のうちの1人 |
さながら、有名企業の創業者と有力投資家の紳士録といった感じです。「ビル・ゲイツ元夫妻」や「ジェフ・ベゾス元妻」といった所にもアメリカの今を感じますね。恐るべきはその寄付金の規模で、1位のバフェット1人の累計寄付額が日本全体の約9年分に相当します。
面白いのは米国の強者たちの寄付の仕方が大変個性的であること。例えば、ビル・ゲイツ元夫妻のゲイツ財団は医療の進歩を主に支援しているのですが、年次目標が明確化されていてKPIを達成できないマネージャーは即座にクビになるとか。また、ジェフ・ベゾス元妻のマッケンジー・スコットさんの寄付は、ある日突然 目的も使い途も自由なお金が億単位で振り込まれるという大らかさだそうです(もちろん、事前に綿密な団体の評価がされているのでしょうが•••)。
寄付というのは、投資以上にその人の人間性が如実に出るもののようです。
「投資」と「寄付」は表裏一体の関係!?
今回、ブログのテーマとして寄付を取り上げたのは別に真人間ぶりたいからではありません。日本の「投資と寄付の関係」に掘り下げる余地があると感じたからです。

日本では往々にして手段と目的が同一視されてしまいます。例えば、FIREであればお金を貯めて会社を辞めるのは手段であって、大事なのは「会社を辞めて何をするか」という目的の方です。でも、皆さん会社を辞めることばかり考えて、何をするかはあまり考えない。同様に投資で儲けるのは手段であって、儲けた先に「何を実現するか」があるべきなのです。実現するのが”個人の幸せ”でももちろん問題ないのですが、せっかくなら”社会の理想”というところまでを視野に入れたい。
最近話題になっている投資手法に「インパクト投資」というものがあるのですが、これなどはまさにこの路線です。「インパクト投資」とは、経済的なリターンだけでなく社会的な課題解決に貢献するポジティブな効果(=インパクト)を狙って投資を行うことですから。具体例としては、教育の機会平等を目指す企業への投資や再生可能エネルギーへの投資がこれに当たります。

つまり、「投資」と「寄付(社会貢献)」は本来 表裏一体の関係にあるのです。投資で自身の利益を追求することは、寄付によって社会に貢献することで正当化される。だから、儲けて終わりではなく、それを社会に還元することで完結するのです。
まあ、随分とカッコいいことを書いてしまいましたが、個人的な話をすると筆者には子供がいません。だから、自分が死ぬ時には必然的にどこかに寄付することになるのが今回興味を持った個人的な事情であることを最後に付け加えておきます。
今回は「投資と寄付の関係」についてお話ししました。ではまた!
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