こんばんは、ヤギ仙人です。以前のブログ「投資と投機はどう違う?」の中で「仮想通貨は投資かどうか検証中の状態」であると述べました。その後の社会情勢の変化で、仮想通貨を投資と呼べる環境が整ってきました。今回はそんな仮想通貨を自分のポートフォリオにどのように取り入れるかを考えてみたいと思います。
仮想通貨とは何か?
仮想通貨とは一般的に「インターネット上でやりとりできる電子的なお金で、法定通貨や電子マネーとは異なり特定の発行者や管理者が存在しない通貨」のことです。特徴をまとめると以下のようになります。
- デジタル通貨である
- 中央銀行が存在しない
- ブロックチェーン技術で管理されている
ブロックチェーンとは、「取引履歴を暗号技術によって過去から1本の鎖のようにつなげ、正確な取引履歴を維持する技術」のことです。この技術により、データの破壊・改ざんが極めて困難になり、障害によって停止する可能性が低いシステムを実現することが出来ます。
また、仮想通貨のメリットとデメリットとして以下の点を挙げることが出来ます。
メリット
- 手数料が安い
- スピード送金できる
- 少額から投資できる
- 24時間取引できる
デメリット
- 価格の変動が激しい
- 即時決済が難しい
- ハッキングの可能性がある
- 国家による規制がある
ここではメリット・デメリットを細かく解説しませんが、デメリットの最終項目の「国家による規制」も、現在徐々に緩和されており大きな問題点にはならないと思われます。
今なぜ注目されているのか?
このような性質を持つ仮想通貨が今なぜ注目されているのか? それは急激な価格の上昇です。
これは主要な仮想通貨の過去3年のチャートですが、いずれも上昇傾向にあることがわかります。特にビットコインは、1BTC=10万ドル(約1,550万円)を目指す動きになっています。筆者もビットコインとリップルを保有していますが、現在購入価格の7.5倍程度になっています。実は、この上昇には【短期】【中期】【長期】の3つの理由があるのです。
短期的な理由は、米国の次期政権であるトランプ政権が仮想通貨に対して寛容だからです。現在のバイデン政権下での証券取引委員会の反対姿勢が改まれば、仮想通貨は金融商品として今までより有利な待遇を受けることになります。そうなると価格はもっと上昇するはず、という思惑です。
ビットコインの供給量は毎年一定ではなく、4年に一度供給量が半分になる年があります。これを半減期と呼びますが、今年2024年がこの半減期に当たっています。商品の価格というのは需給バランスの影響を受けますので、当然半減期の今年は価格が上がりやすいことになります。
近年、不況を回避するため主要各国の資金供給量は増加の傾向が続いています。その多くは米国株に向かいましたが、米国株も対GDP比で相当高いレベルまで買われています。これに代わる新たな投資先として市場のニーズがあった、というのが長期的な理由です。
仮想通貨取引にどう取り組むか?
ここからは投資判断になりますので自己責任でお願いします。
① 投資商品としての環境が整ってきた
アメリカでは今年7月末から、ビットコインを運用対象とするETF11銘柄、イーサリアムを運用対象とするETF9銘柄の取引が開始しました。ETFの対象になれば確実な需要が見込まれます。投資商品としての環境が整ってきたと判断できます。但し、上記20銘柄は日本国内での取り扱いは認められていない状態です。
② 金と同様に「希少性」が価値の源泉
仮想通貨の価値を判断する際は金と同様だと考えるのが一番わかりやすいと思います。どちらも多少の実用性はあるが、その「希少性」が価値の源泉である、ということです。その意味では、2,100万枚という発行上限があるビットコインが最も希少性が高いということになります。
以上の状況から、筆者は仮想通貨は投資の対象になりうると判断します。但し、価格の変動が激しいのでハイリスク・ハイリターンな商品です。そのリスクに耐えられない投資家は投資すべきではありません。
上記の状況を踏まえると選択肢は、ビットコインの積立投資一択のように思います。新たな仮想通貨が増えれば増えるほどビットコインの希少性はいや増しますし、価格の変動が大きいことを考えると一括投資は危険すぎます。毎月1万円など投資額を抑えて積立を行えば、数年後ちょっとしたボーナスになっている可能性があります。
但し、税制の違いにはご注意下さい。株式の売却益は税率が決まった申告分離課税ですが、仮想通貨の売却益は雑所得として扱われますので最大45%までの累進課税です。これを嫌がるのであれば、申告分離課税である仮想通貨ETFの日本での取り扱い開始を待つしかありません。
今回はいま話題の仮想通貨に対する取り組み方についてお伝えしました。話題のトピックスですので今後も機会があれば取り上げたいと思います。ではまた!