こんばんは、ヤギ仙人です。投資は年齢と共にやれることが限られて来ます。年も改まったので「そろそろ老後資金の準備でも」と一念発起して投資を始めても、それを把握していないと痛手をこうむりかねません。そこで今回は、投資初心者の50代、60代がやってはいけない5つの投資についてまとめました。
やってはいけない5つの投資
① 個別株への集中投資
やってはいけないことの1つ目は「個別株への集中投資」です。確かにウォーレン・バフェットは成長株への集中投資で利益を上がていますが、それは彼が「投資の神様」だからです。投資初心者の50代、60代が個別株に集中投資することはリスクしかありません。特に「耳寄りな話」などの口コミに乗って多額の資金を投資することは厳に控えましょう。
② 毎月分配型商品への投資
やってはいけないことの2つ目は「毎月分配型商品への投資」です。毎月分配型商品は2000年代に流行し、定年後に定期的な収入を得たい60代の方に人気を博しました。しかし、毎月出る分配金のほとんどが「元本払戻金」と言って元本を食いつぶす形で支払われるものであることを知らない人が多いのが現状です。活用の仕方がないワケではありませんが、投資初心者は手を出さない方が良いでしょう。
③ 不動産投資
やってはいけないことの3つ目は「不動産投資」です。「あれっ、不動産投資って老後資金の王道じゃないの?」という声が聞こえて来そうですが、投資初心者が手を出すのは危険です。なぜなら不動産投資こそ長年の経験とインナー情報が物をいうからです。また、最近は東京のマンション価格が高騰を続け、投資妙味のある物件が少なくなっています。安定した収入を得たいのであればJ-REIT(日本の不動産投資信託)を検討した方が安全でしょう。
④ 手数料が高い商品への投資
やってはいけないことの4つ目は「手数料が高い商品への投資」です。例えば、投資信託の手数料は「信託報酬」と言って、投資家が資産を保有する限り支払い続けることになります。仮に資産が増えないとして、手数料が1.5%の商品と0.1%の商品でどれだけ差がつくかをグラフにすると以下のようになります。金融商品を選ぶ際にはまず手数料を確認し、0.5%を超える場合は手数料の妥当性をしっかり検討した方がよいでしょう。

⑤ よく知らない商品への投資
やってはいけないことの5つ目は「よく知らない商品への投資」です。投資初心者でも、何となく聞いたことのある商品と全く知らない商品があると思います。人間が50年も生きてきて全く知らない商品というのは、新しくてリスクの高い商品か投資家が得できない商品のどちらかです。投資をするなら、何となく聞いたことのある商品の中から自分に合った商品を調べて選択しましょう。
50代、60代が気をつけること
以上のことから、50代、60代の投資初心者が投資を始める上での気をつけるべきポイントを3つにまとめました。
「リスク許容度」とは、投資などリスクを取る行為を行う際に許容できるリスクの度合いのことです。わかりやすく表にすると以下のようになります。

今回の場合でいうと、年齢が「高い」のでリスク許容度は「低い」、投資経験は「短い」のでリスク許容度は「低い」となります。つまり、二重の意味でリスク許容度は低いワケですからリスクを取り過ぎることには十分な注意が必要になります。
投資には目的が必要です。それが「資産を大きく増やすこと」なのか「安定した配当収入を得ること」なのかで、投資手法も投資対象も違ってきます。例えば、投資の目的が「安定した配当収入を得ること」であれば、投資手法は高配当株投資になりますし、投資対象は高配当株やJ-REITになります。投資をする場合には、まず投資の目的を決めるのが望ましいです。
金融商品についての勉強ももちろん必要です。特徴がわからない金融商品を買うことは、行き先のわからない電車に乗るのと同じです。世の中の皆さんは、10万円のパソコンを買う時にはネットでスペックを比較して検討するくせに、100万円の株を買う時には勘と勢いにまかせてしまうという方が多すぎます。金融商品をきちんと勉強することが投資家としての経験につながって行くのです。
今回は「50代、60代がやってはいけない投資」について説明しました。今後も投資家のタイプ別の気をつけるポイントがあればお伝えしたいと思います。ではまた!