こんばんは、ヤギ仙人です。米国株の動きは落ち着いてきたとはいえ、日本株も含めてトランプ大統領の発言に左右される日が続きます。筆者も「株価の下落時にどう対処したら良いのか?」という質問を沢山受けました。そこで今回は「株価の下落が気になる人への処方箋」です。精神的な対応と技術的な対応をご紹介します。
気持ちを落ち着ける精神的な対応
精神的な対応の1つ目は「株価を見ない」ということです。
基本的に株価や評価損益は毎日見る必要はありません。なぜなら、あなたが株価を見たところで株価は上がらないから。インデックス投資(インデックス運用の積立投資)をしている方はなおさら頻繁に見る必要がありません。というのもインデックス投資は元々株価の騰落に対応した投資法だから。株価は月に1回程度確認すれば十分です。それに評価損益はあくまでプロセスですから、実際に損をしたワケではありません。「そのうち上がるさ」と気楽に構えましょう。

その株価が上がる話です。これはジェレミー・シーゲル著「株式投資 第6版」からのグラフです。シーゲル博士は1801年から2021年までの221年間の米国の金融資産の動きをグラフにしました。その結果、米国株式は細かいブレがあるものの、一定の傾きで上昇し続けていることがわかったのです。
こうして見ると、1929年の世界恐慌でさえも「細かいブレ」に過ぎないことが理解できます。今回のトランプショックなど大した話ではなく、株価はそれ以上の勢いで上昇していくものなのです。
ピンチをチャンスに変える技術的な対応
株価の騰落が気になる人は、日頃からポートフォリオのキャッシュポジション(現金の割合)を多めに取っておくと良いでしょう。通常は10%程度ですが、15%〜20%という具合にです。キャッシュは価格の変動のない「安全資産」ですから、間違いなく心の支えになってくれます。そして、これは相場の天井が近づいた時にベテラン投資家が取る戦略でもあります。
こうすることで株価の下落をチャンスとして捉えることが出来ます。不思議と買いたい株があると株価の下落は気にならなくなるものです。特に高配当株などは暴落時にバーゲン価格で手に入ることが多いです。実際にしぶとい投資家ほど株価の暴落時に買い出動しています。株価が下落した時に買いたい銘柄を普段からリスト化しておくことをおススメします。
投資の世界では、「夜寝られないほど気になるなら、それはリスクの取り過ぎ」とも言われます。しかし、リスクを取らなければ儲からないのもまた投資。上記の処方箋を参考に少しづつリスクを取ることに慣れて行って下さい。ではまた!