個人投資家の勝率はどれくらい?

 こんばんは、ヤギ仙人です🐐。皆さんは個人投資家の勝率がどれくらいか考えたことがありますか? 勝率とは、投資の評価損益がプラスになっている人の割合です。今回は個人投資家の勝率から、投資の損益を分けるポイントについて考えてみたいと思います。

昔は素人が手を出してはいけない世界と言われていたが•••

 昔は「素人が手を出してはいけない」と言われ、実際に大損して市場から退場してしまった人も多かった株式投資の世界。近年では市場関係者の努力で透明性も高まり、かなりフェアで安全な世界に様変わりしています。しかし、「個人投資家の勝率」という観点だと、定量的なデータが極めて少ないのが現実です。

 そんな中で、日経BP社の月刊誌「日経マネー」が毎年行っている投資家へのアンケート調査「日経マネー個人投資家調査」の2023年版で以下のデータを見つけました。

 これを見ると、評価損益がプラスのいわゆる「勝ち組」はおおよそ50%から60%相場環境にも左右されるとは思いますが、筆者が肌感覚として持っている「勝ち組は6割」とも合致する結果となっています。面白いのは、年を追うごとに「勝ち組」が微増していることです。

個人投資家の勝率が年々上がっている理由

 個人投資家の勝率が年々上がっているのは、おそらく以下の理由によるのではないかと思います。

個人投資家の勝率が上がっている理由

   NISAの開始と普及により、インデックス投資が浸透したため

 2014年1月にNISA(少額投資非課税制度)が始まり、2024年1月からはより使い勝手の良い新NISAがスタートしました。この間に、株価指数に連動した投資信託を積立投資するインデックス投資が最も効率的で勝率が高いことが個人投資家に浸透したため、勝率が上がったと考えるのが妥当だと思います。

 確かに日本におけるインデックス投資の伝導書と言われる「ほったらかし投資」(朝日新書)が出版されたのも、初版が2010年、第2版が2015年、第3版が2024年と上記の期間と符号しています。

投資初心者の損益を分けるポイントとは?

 「ウォール街のランダム・ウォーカー」の著者でプリンストン大学名誉教授のバートン・マルキール氏は、株式投資で利益を上げるポイントについて以下のように述べています。

 

株式投資で利益をあげることは、決して難しいことではない。広く分散されたポートフォリオを買ってじっと持っているだけで、長期的にはかなり満足できる結果が得られるのだ。難しいのは、短期間で一攫千金を狙うような投機に、大事な貯えを投入したくなる誘惑に打ち勝つことなのだ。(「ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理」より)

 地道にインデックス投資を続けていれば株式投資で利益を上げられる可能性は高いが、そこから個別株への投資や投機に移行する段階で資産を失ってしまうケースが非常に多いということです。

 筆者も投資初心者の方から「インデックス投資の次は何を買ったらいいですか?」という質問をよく受けますが、それに対しては「自分が投資に対する十分な知識がないなら、インデックス投資を続けるべき」と答えることにしています。


 今回は個人投資家の勝率の分析からわかる株式投資の損益を分けるポイントについてお話ししました。今後も参考になるトピックスがあったらお伝えします。ではまた!

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