こんばんは、ヤギ仙人です🐐。投資でありがちな思考法に「物事を単純化しすぎる」というものがあります。実はコレ、手痛い失敗につながる思考法なんです。今回はそうなる理由と対策を考えてみました。
投資家は「シンプルな理由」が大好き!?
週明け27日のニューヨーク株式相場は、米中貿易摩擦の懸念が後退し、3営業日続伸した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前週末終値比337.47ドル高の4万7544.59ドルと、連日で史上最高値を更新して終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は432.59ポイント高の2万3637.46と、最高値を塗り替えて引けた。(太字は筆者)
これは ある日の米国株の動きを伝える時事通信の記事。ダウ平均とナスダック総合がともに最高値を更新した理由を「米中貿易摩擦の懸念が後退し」というひとつの理由で説明しています。
通信社の記事は、短い文章の中で物事を知らせなければならないためにどうしてもシンプルになりがちですが、世界中から無数の投資家が参加している米国株式市場の騰落がひとつの理由で動くことなど本来ありえません。そこには、上記の理由の他に需給バランスや各企業の業績、為替の動き、機関投資家の資産配分バランスなど、様々な理由が考えられるはずなのです。
どうも投資家やマスコミには、株価の上昇や下落をひとつのシンプルな理由に帰したがる傾向があるようです。
なぜ「ひとつの理由」にこだわるのか?
ここである個別株の投資判断についてのクイズです。
⚫︎ある総合科学メーカーの素材がAIの普及で需要が増えるとの新聞報道
⚫︎株価を確認したところ、新聞報道があった割にあまり上がっていない
Q.このような状況であなたはどんな投資判断をしますか?
① 他の投資家は気づいていないことが多いので今のうちに買えるだけ買う
② 株価が上がらないのには理由があるはずなので更に調べてから決める
冷静に判断して①を選ぶ人は10%もいないと思います。その企業の株価が上がらないのには、「その素材のセグメントの割合が小さい」「そのセグメントで特別損失の予定がある」「他のセグメントの調子が良くない」等、様々な理由が考えられるのでよく調べてみないとわかりません。従って、正解は②です。しかし、現実には「他の投資家は気づいていない」というひとつの理由にこだわって、①を選んでしまう投資家が意外と多いのです。
つまり、「ひとつの理由にこだわること」は投資の損失に結びついてしまう可能性があるのです。
上記の①のような思考法を「ヒューリスティック」といいます。
経験や直感に基づき「おおよそ正しい」解を素早く見つけるための思考法
個別株投資では、リアルタイムで市場が動いている中で取引するために素早い判断が求められます。投資家が「ひとつの理由」にこだわるのは、このような環境が要因として考えられます。
さらに、推理小説や探偵物のドラマやアニメも一役買っている可能性があります。

上記のジャンルには、必ず明確な犯人や動機が存在します。筆者も大好きな名探偵コナンの決めゼリフは「真実はいつもひとつ!」ですから。しかし、そのように単純化できるのはエンターテインメントの世界だけで、現実はもっと複雑な事情や理由によって動いていることが大半なのです。
「ひとつの理由」に居着かないためには?
このように特定のものに心や体が縛りつけられていることを武道では「居着く」と表現します。居着いてしまうと心や体の自由を失い、結果として敗れてしまうのは武道でも投資でも同じです。どうしたら投資でこのような状態に陥らずに済むでしょうか?
- 物事は基本的に疑ってかかる
- 常に複数の理由を考えるクセをつける
投資の世界で生き残る人間がおしなべて用心深いのには、このような理由があったのです。そういう人間も投資の世界でいくつもの失敗を繰り返しながら、その用心深さを「習い性」として身につけて来たのです。生きた経済を学ぶとはそういうことであり、これが出来れば会社での仕事もそれほど難しくはありません。
今回は投資における「物事を単純化することの危険性」をお伝えしました。ではまた!
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