なぜ投資をやめてしまうのか?

 こんばんは、ヤギ仙人です。先日の日本株の乱高下で評価損を抱えた人も多いのではないでしょうか?せっかく今年1月からの新NISAで新たに投資を始めたのであれば、ぜひ続けていただきたいと思います。そこで今回は過去のアンケートから「投資をやめた理由」を分析。どこに無理があったのかを考えますので自分がそうなっていないか確認するきっかけにしていただけると幸いです。

日本人はリスクを取るのが嫌い?

 「投資をやめた理由」を分析する前に、前提となる私達日本人の投資マインドについて見てみましょう。

これは日銀の公表資料から作成した2023年3月末時点の日米欧の金融資産の構成比の比較です。投資として扱われる「投資信託」と「株式等」の合計が米国で51.3%、欧州で31.1%であるにもかかわらず、日本では15.4%しかありませんでした。その代わり、安全資産と言われる「現金・預金」の割合が54.2%と半分以上を占めていました。日本人はどうもリスクを取るのが苦手な国民のようです。

 それが2024年1月からの新NISAのスタートで潮目が変わり始めました。

2023年3月末から2024年3月の1年間で(恐らくは新NISAがスタートしてからの3カ月で)、投資の割合は15.4%から19.6%と4.2ポイントも増加しました。想像するに、新NISAに刺激された投資の初級・中級者が新たに市場に参加した結果だと思われます。これは、これまで投資に後ろ向きだった私達日本人にとっては大変珍しいことです。それが8月初旬の日本株の大暴落によって、多くの人が含み損を抱えている状態に。これまでの良い流れを途切れさせないためにも、今は自分の投資方法に問題がないか確認する時期であると思います。

投資をやめた理由は?

 まず、投資をやめてしまう時期について確認してみましょう。

これはスパークス・アセット・マネジメント㈱が2022年に実施した「日本株式市場の振り返りと展望に関する意識調査2022」のデータです。投資をやめた人に投資の経験年数を確認したところ、「1年未満」が23.6%、「1~3年程度」が29.2%と3年以下でやめてしまった人が全体の半分以上の52.8%を占めたのです。短期的な投資成果を気にするあまり、比較的経験が浅い時期に投資をやめてしまう傾向にあることがわかります。

 続いて、投資をやめた理由についてです。

これは投資信託協会が発表した2023年度「投資に関するWeb調査」報告書で、投資をやめた理由について聞いたものです。上位の答えをよく見てみると、投資をやめた理由をある程度グループ化することが出来ます。

  • 1位 「投資できるお金がなくなった/現金が必要になったから」
  • 2位 「資産がほとんど増えなかったから」
  • 3位 「資産が減ってしまったから」

   ⇒過度なリスクを取り過ぎて投資元本を棄損している可能性

  • 4位 「日々、市場動向を気にすることに疲れたから」
  • 5位 「手数料が高かったから」
  • 6位 「取引に係る手続きが面倒だったから」

   ⇒インデックス運用でなく個別株等のアクティブ運用を行っていた可能性

 インデックス運用であれば本来、市場動向をあまり気にしすぎる必要ありませんから、アクティブ運用を行っていた可能性が高いと思われます。「手数料」や「取引に係る手続き」が理由になっていることからもそれがうかがわれます。投資をやめた理由を確認すると、自分の投資経験にそぐわない投資法を取っていた可能性が否定できません。

投資をやめないための取り組み方

 では、これら投資をやめた理由を分析することから導き出せる「投資をやめないための取り組み方」とは一体どんな内容になるでしょうか? ポイントは3つあると思います。

 まず第一に、長期的なスタンスで取り組むことになります。以前のブログ「インデックス投資の基本」でお伝えしましたが、株式投資は統計的に15年でリターンがプラスになりますから、最低でもそれ位の期間我慢するぐらいの気持ちで取り組むべきです。その意味では、今回程度の株価の下落はまったく気にする必要はありません。

 第二に、最初はインデックス運用で投資元本を増やすことを心掛けましょう。「最初」とは上記の15年と考えて下さい。毎月の積立金額にもよりますが、15年も積立投資でインデックス運用を続ければ、投資元本はかなり積み上がってきているはずです。個別株への投資をしたいのなら、その内の2~3割を使って始めるぐらいで十分です。それまでは愚直にインデックス運用を続ける。これに尽きます。

 第三に、リスクを取り過ぎないことです。相場が過熱してくると投資の初級・中級者でも過度のリスクを取る傾向があります。その結果、投資元本を棄損して投資をやめてしまう、というパターンに陥ります。インデックス運用ではNASDAQ100などハイリスクな指標への集中投資を避けること。個別株を買う場合は投資資金を最初から決めて、それ以上は追加投資しないなどリスクを取り過ぎない工夫が必要です。

 今回は「投資をやめた理由」から「投資をやめないための取り組み方」を考えました。この様ないわゆる「頭の体操」は、投資のスキルをアップさせるためにとても重要な作業です。今後も投資についての考え方をアップしていきますので興味があればお立ち寄り下さい。ではまた!

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