米国株はどこまで調整する?

 こんばんは、ヤギ仙人です。このところ話題になるのが「米国株の調整」についてです。調整入りしたのはもはや否定できないとして、問題は今回の調整をどの程度と捉えるかということ。なかなか難しい問題ですが、今後の投資に活かすべくわかる範囲で分析してみたいと思います。

米国株はなぜ調整入りしたのか?

 まず、米国株の調整については昨年12月31日のブログ「2025年の注目トレンド」で予想していました。というのも、当時から調整の要因が存在していたからです。

① 元々割高なレベルに達していた

 これは株価の割高割安をはかるバフェット指数の米国市場のグラフです。この指数は「100を超えると割高」と言われていますが、調整直前の今年2月18日には「207.46」を記録していました。その他の指標も軒並み割高サインが点灯しており、調整は時間の問題と見られていました。

② トランプ政権の関税政策を嫌った

 そのタイミングでトランプ大統領が就任し矢継ぎ早に極端な関税政策を実施しました。この関税政策の実施のスピードが市場の予想よりも早く、調整の引き金になったと見られています。

 調整の余波はそれまで買われてきたアメリカのハイテク7社である「マグニフィセント・セブン」を直撃し、3月10日には7社の合計時価総額は100兆円以上吹き飛び、1日の減少幅としては過去最大を記録しました。

 米国株の下落はこの先も続くため、マグニフィセント・セブンの株価はかなり買いやすいレベルに落ち着くものと思われます。

調整はどの程度になるのか?

 次に今回の調整の程度について分析したいと思います。ただ、これを現段階で正確に予測するのはまず不可能です。ヒントになるのは「市場のセンチメント」です。つまり、今回の調整を市場関係者がどれだけ悲観的に捉えているかということです。2つの見解を参照します。

① パウエルFRB議長の捉え方

 FOMCとは米国の金融政策を決定する会合のこと。それを司るのが米国の中央銀行制度の意思決定機関であるFRB(連邦準備制度理事会)です。そのFOMCの発表の席でFRBのパウエル議長は、米国の経済について以下のように述べています。

センチメントがかなり急激に低下していることは理解しているが、経済活動はまだそうなっておらず、われわれは注意深く見守っている状況だ。経済は健全なようだと人々には伝えたい。

 読めばわかりますが、パウエルさんは経済の状況について注視はしていますが悲観的にはなっていません。米国経済の健全性については自信を持っているように見受けられます。

② 米国人ビジネスマンの捉え方

 では、アメリカの一般的ビジネスマンは今回の調整をどう捉えているのでしょうか? 実は筆者の友人の元銀行マンが3月上旬にニューヨークに出張したため現地の感触を確認しました。

 彼によると、アメリカ経済は絶好調、相変わらずの勢いを感じたとのこと。今回の株価の調整については、アメリカ人ビジネスマンはトランプ氏の関税政策と株価の調整については、あまり驚いていなかった。むしろ、一時的に景気は悪くなっても関税によってアメリカに生産が回帰すれば、長い目で見てアメリカ経済にプラスになると前向きに捉えている人が多かったと語っていました。

 恐らく共和党支持者が多かった可能性はありますが、それを差し引いても一般的ビジネスマンは市場のセンチメントがそれほど悪化していないと捉えていることがわかります。

今後の投資にどう活かすか?

 このように市場のセンチメントが悪化していないことを考えると、調整は短期で下落幅もそれほど大きくないと予想できます。調整期間は4カ月程度、下落幅は15%前後といったところでしょうか。となると投資家にとっては絶好の買い場になると言って良いのではないかと思います。ただ、調整後は米国株1強とは行かない可能性もあります。

 フランス金融大手が「セブン・タイタンズ(巨人7銘柄)と名付けた小米やBYD、テンセントなどの中国の主力ハイテク株が米マグニフィセント・セブンを増減率で凌駕する動きが出てきました。

 そのきっかけは中国製生成AI・DeepSeekの台頭です。米ChatGPTと同等かそれ以上の性能の生成AIを低コストで開発した中国の技術力が改めて見直される結果になりました。今後は米国のハイテク株だけでなく、中国のハイテク株にも注目する必要があると思います。

 今回は米国株の調整をどのように捉えるかをテーマにお送りしました。今後も投資環境に変化があれば取り上げたいと思います。ではまた!

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