こんばんは、ヤギ仙人です🐐。皆さんは、株のデイトレードってやってますか? 私はやりません。やらないのにはそれなりの理由があるのですが、これは投資のリターンにも関係する話です。そこで今回は、「私が株のデイトレードをやらない理由」をお話しします。
投機と投資はどう違うのか?
筆者は今年の6月からフルFIREしたのですが、フルFIREして投資で生計を立てると言うと必ず聞かれるのが、「じゃあ、デイトレやるの?」という質問です。確かに時間がたくさんありますので、市場に参加するのが自然だという気持ちもわかります。
でも、筆者は株のデートレードはやりません。なぜなら、株のデートレードは投資ではなく投機だからです。
ここで、投機と投資の違いについてもう一度振り返っておきましょう。
- 投 機 ⇨ 短期で市場価格の変動を利用して利益を得ること
- 投 資 ⇨ 中長期で対象の価値の向上によって利益を得ること
つまり、投機は対象の価値の向上を伴わない短期の「利ざや取り」ということになります。典型的な「利ざや取り」であるデイトレードがリターンを生みづらいことは、デイトレーダーの99%が5年以内に市場から退場しているという複数の研究結果が証明しています。
株式投資は期間が長いほどリスクが減少する
投機と投資の議論はここまでにするとして、株式投資と投資期間にはある関係性が存在します。実は、株式投資では投資期間が長いほどリスクが減少するのです。

こちらは「ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第13版〉」に登場するグラフです。株式投資のベストとワーストのリターンの振れ幅を表しているのですが、投資期間が15年を過ぎるとワーストでもプラスのリターンになっていることがおわかり頂けるかと思います。株式投資は15年がひとつの境目なのです。

というのも、株価は長い目で見ると確実に右肩上がりだからです。こちらは「株式投資 第6版 長期投資で成功するための完全ガイド」から。1802年から2021年までの米国の金融資産の推移をグラフにしたものです。細かい凹凸はあるものの、株価が一定の勾配で上がっていることが見て取れます。
だから、筆者は中長期の投資しか行いません。投資手法はインデックス投資と個別株投資(成長株と高配当株)です。これでも、手法としてはちょっと多いぐらいだと思っています。なぜなら、投資手法は極力絞り込んだ方がリターンが良くなるからです。
成功した投資家は「伝家の宝刀」しか使わない
成功した投資家はあまり多くの投資手法は取らないものです。なぜなら、それこそが彼らにとっての「伝家の宝刀」。投資で勝つための頼みの綱だからです。

ベンジャミン・グレアム(1894-1976)は「バリュー投資の父」と呼ばれ、詳細な分析に基づいて割安な状態で放置されている株に投資することを勧めました。その手法は、それまであまり厳密でなかった証券分析を学術研究のレベルに高めました。

フィリップ・フィッシャー(1907-2004)の得意技は「成長株投資」でした。企業の成長性を見抜く「15の質問」を常に念頭に置き、成長株を発掘し続けました。小さなラジオ製造業者だったモトローラを見出し、死ぬまで保有したことは有名な話です。

ウォーレン・バフェット(1930-)は「バリュー投資家」に見られがちですが、その本質は「成長株投資」です。成長株の中でも、世間がその本来の成長性を過小評価している企業への集中投資で巨額の資産を築きました。
彼らを見る限り、投資とは非常にストイックな行為です。だから、自分が発見した「投資手法」という鉱脈を、一生をかけて愚直に掘り続けるような投資家が成功するのです。「時間があるから」というだけの理由で、無闇にデイトレードに手を出すような人間は決して成功できない世界なのです。
今回は「私が株のデイトレードをやらない理由」について掘り下げてみました。投資の世界は理屈では説明できないことが多い分、自分の「哲学」が大切な気がします。ではまた!
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